Welocome to
Operating Room
周術期管理チーム認定試験

全身麻酔下の気管切開術について

記事内に商品プロモーションを含む場合があります

全身麻酔下の気管切開術について

問題(2022年度周術期管理チーム認定試験 b22)

Q全身麻酔(経口挿管)下の気管切開術の周術期管理で正しいのはどれか。

(1)手術中は吸入気酸素濃度を100%に保つ。

(2)入れ替え時には気管チューブを気管切開孔の口側直上まで引き抜く。

(3)気管切開チューブが気管内に挿入されたことをカプノグラムで確認する。

(4)術後早期は気管切開チューブの逸脱•迷入により生命の危機に陥る危険性がある。

(5)術後早期に気管切開チューブの事故抜去が起こった場合,経口再挿管は禁忌である。

a (1), (2), (3) b (1), (2), (5) c (1), (4), (5)
d (2), (3), (4) e (3), (4), (5)

解答

d

解説

(1)×酸素化の目標は動脈血へモグロビンの酸素飽和度Sao2が指標となる.手術中には酸素供給に関するその他の因子,すなわちへモグロビン濃度,心拍出量が変動することを考慮し,Sao2は98%程度を目標とすることが多いと考える.(p.568)

(2)◯入れ替え時には術者とのコミュニケーションを図り,操作に伴う無呼吸に備えて高濃度酸素を使用するため,電気メスの使用は避ける.気管チューブは術野を見ながら気管切開孔の口側直上まで引き抜くが,入れ替え失敗時に再挿入できるよう完全には引き抜かないほうがよい(p.740)

(3)◯呼吸による二酸化炭素の排出をカプノグラムで確認することができる.(p.263)

(4)◯気管切開チューブの再挿入が困難になり.気管以外の場所に逸脱•迷入した気管チューブに気づかずにいると換気不能になり.強制的に陽圧換気を行うと.皮下気腫•縦隔気腫•緊張性気胸を発症し.病態が悪化すると致命的となる.(p.690)

(5)×気管切開チューブ逸脱•迷入時には.再挿入に固執せず.経口挿管を試み.気管チューブを気管切開孔より遠位まで挿入し.確実な気道確保を行う。(p.690)

引用文献

周術期管理チームテキスト第4版

ABOUT ME
パパdeナース@オペ室
2013年入職よりずっとオペ室で看護師してます。メンズナースです。男の子の親でもあります。主に仕事や育児についての読書ブログ書いてます。
こちらの記事もおすすめ!

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です