問題:術後合併症について正しいのはどれか。(2022 b19)
(1)高二酸化炭素血症では徐脈となる。
(2)心筋虚血は無症候性のことがある。
(3)不整脈の原因として低カリウム血症がある。
(4)肥満患者においては低換気に注意が必要である。
(5)気道閉塞の原因で最も多いのは反回神経麻痺である。
a (1), (2), (3)
b (1), (2), (5)
c (1), (4), (5)
d (2), (3), (4)
e (3), (4), (5)
解答
d
解説
(1)???
低酸素血症による息切れ(呼吸困難感)が主な症状です。
軽症の場合は坂道や階段でのみ息切れ(労作時呼吸困難)を自覚します。
重症になると身の回りのことをするだけで息切れを感じて、日常生活が困難になります。
その他の症状は原因となっているそれぞれの病気によります。
高二酸化炭素血症が進行すると、頭痛や血圧上昇、羽ばたき振戦、意識レベルの低下などがみられますが、ゆっくりと病気が進行した場合は症状に乏しいこともあります。
よって状況次第では必ずしも徐脈にならないとも言い切れない。
(2)◯
(3)◯ 術後の不整脈の発生には,電解質異常(特に低力リウム血症),低酸素血症,高二酸化炭素血症,代謝 性アシドーシス,代謝性アルカローシス,術前からの心疾患,心筋虚血などの因子が関連する.(p.791)
(4)◯ 術後の低換気は,麻酔薬による中枢神経抑制,筋弛緩薬の 作用遷延,手術の影響などによる術後呼吸筋機能不 全,肥満などの原因で起こりうる.(p.791)
(5)× 術後の気道閉塞で最も一般的な原因は、咽頭閉塞 である.これには,麻酔で用いた鎮睁薬,麻薬性鎮 痛薬,筋弛緩薬などの作用残存によって,咽頭の間 隙を維持するための筋緊張が失われていることが考 えられる.(p.790)
【術後】術後指示
引用文献
周術期管理チームテキスト第4版