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麻酔科医は華やかさはないけれど
手術で必要なまさに縁の下の力持ち。
普段麻酔科医は何を考え、手術に臨んでいるのか。
麻酔の奥深さを知れる1冊。
本の紹介
『患者の意識を消し、記憶を失わせ、時間を盗み、体の自由を奪う、、、』
こんな一文から始まる本書。
麻酔とはほんとうに恐ろしいです。
さっきまで意識もあり話をしていた患者が急に動かなくなってしまうんだから。
有名な外科医はよくメディア(スーパーDrみたいに)にとりあげられます。
反対に優秀な麻酔科医、つまりスーパー麻酔の先生は聞かないですよね。
実際、私は手術室で働いて初めて麻酔だけを専門にする医師がいることを知りました。
世間の人は麻酔科医がいる事自体もほとんど知らないです。
外科医みたいに派手なシーンがないので
ドラマなんてしてもあまりに地味すぎてなかなかとスポットライトはあたらないですよね。
(麻酔科医が主人公のドラマなんて観たことがありません)
しかしこの地味さが麻酔科医の優秀さであると私は思うのです。
これは共通して言えることだがめちゃくちゃ優秀な医者ほど手術はとても退屈です。
次に起こる場面を常に予測することで患者の安全を確保し続けているんです。
麻酔科医は渋い。(もちろんいい意味で)
そんな麻酔科医を知りたいのならこの本はとてもおすすめです。
この本の著者はアメリカの医師であり、日本とはやや異なる部分はあります。
ただ概ね私が日頃仕事を共にする麻酔科医のイメージそのままですね。
自分もオペ看護師として
ひとりひとりの患者に本気で向け合うことの大切さを改めて思わせてくれたすばらしい1冊です。
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