こんにちは、パパでナースです。
今回は【周術期口腔機能管理】についてお話していきたいと思います。
手術前後の口腔機能管理が患者さんの合併症予防に重要であることは、医療従事者の皆さんご存知の通りです。
しかし、周術期等口腔機能管理料の詳細や適用条件を熟知している方は少ないかもしれません。
この記事では、周術期口腔機能管理料の目的や対象手術、緊急手術後の対応方法、誤嚥性肺炎やVAP予防に関する知識をわかりやすく解説します。
これを機会に、患者さんへのケアや指導の質をさらに向上させ、術後合併症のリスクを最小限に抑えましょう。
Contents
周術期口腔機能管理料
周術期口腔機能管理料は、手術前後の口腔機能管理を目的とし、手術関連の合併症予防に役立ちます。
特定の手術で実施され、緊急手術後も対応可能です。
口腔衛生状態把握と指導
合併症予防(感染症、誤嚥性肺炎、栄養障害)
適用手術例:悪性腫瘍、心臓血管外科、整形外科、臓器移植、造血幹細胞移植、脳卒中手術
緊急手術後の対応可、ただし「手術前」の管理料は算定不可
周術期での口腔環境起因の主な合併症・トラブルについて
周術期における口腔環境起因の主な合併症は誤嚥性肺炎とVAP(人工呼吸器関連肺炎)で、手術侵襲や意識レベル低下が影響し、感染経路は唾液や不潔な操作に関連します。
周術期特有の合併症:誤嚥性肺炎、VAP
原因:手術侵襲、意識レベル低下
VAPの発症率:9~24%
感染経路:唾液侵入、誤嚥、不潔な吸引操作、人工呼吸回路汚染
Q&A
Q1: 周術期等口腔機能管理料とは何ですか?
A1: 周術期等口腔機能管理料は、手術前後の口腔機能管理を目的とし、手術関連の合併症予防に役立つものです。特定の手術で実施され、緊急手術後も対応可能です。
Q2: 周術期における口腔環境起因の主な合併症は何ですか?
A2: 周術期における口腔環境起因の主な合併症は誤嚥性肺炎とVAP(人工呼吸器関連肺炎)です。手術侵襲や意識レベル低下が影響し、感染経路は唾液や不潔な操作に関連します。
Q3: 緊急手術後でも周術期等口腔機能管理料を算定できますか?
A3: はい、緊急手術後に口腔機能管理の依頼を受けた場合でも、周術期等口腔機能管理計画策定料及び周術期等口腔機能管理料を算定できます。ただし、「手術前」の管理料は算定できません。
おわりに
いかがでしたでしょうか。
この記事を通して、より詳しく知りたい方は参考文を参照してください。
医療従事者として、患者さんの安全と快適な治療を実現するために、手術前後の口腔ケアの質を向上させ、術後合併症のリスクを最小限に抑えることが求められます。
今後もこの知識を活かし、患者さん一人ひとりの状況に合わせた適切なケアを提供し続けましょう。
医療従事者の皆さんの日々の努力と献身が、患者さんの回復と健康に繋がっていくことを確信しています。
参考文献
周術期管理チームテキスト